会員の方からの投稿
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会員の方々からの投稿


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高瀬さんとわたし@  事務局:成岡 卓翁
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高瀬さんとわたしA  調律師:稲本 義信
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高瀬さんとわたしB  アート・デ・アート:杉田 由紀子
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高瀬さんとわたしC  ぷち・ばんさん:小西 雅子



  1. 高瀬さんとわたし@  事務局:成岡 卓翁

    私は今年の1月までグリーンプラザたかつき1号館5階で銘酒居酒屋「吟醸酒蔵みゅーじあむ」を営んでいました。ある日、同業者の「たま絵」の女将から「チェリビダッケに縁のある方が店に来られているので寄られませんか」という電話をいただいた。

    実は私たちは7年前(1999)に、幻の指揮者《セルジュ・チェリビダッケ》の3回忌の墓参を兼ねて、彼にゆかりのあるところを巡るツアーを企画して8名で行っていたのです。このことを語るだけで二千字はゆうに費やします(「たま絵」にその時のレポート有り)ので、トピックスだけ列記しますと、パリ郊外の師のお墓には、お客さんをはじめ多くの人に折ってもらった千羽鶴をたむけて、オーストリアのリンツではブルックナーの棺を見、ザルツブルグではモーツアルトの生家を訪ね、ドイツのミュンヘンでは2つのコンサートを堪能できました。

    その感動が、「たま絵」に居られた十河・高瀬夫妻と話し合うと蘇ってきて、時の過ぎるのも忘れて語り合いました。そしてついには、十河さんが自宅まで「チェリビダッケと高瀬さんのツーショット」の写真を取りに帰っていただくところまで発展したのです。まさか、遠い国の、それもとんでもない幻のマエストロと関係のある人が高槻に、それも音楽家としてピアノの演奏活動をされていたと知った、実に感動的な出会いでした。私はどういう訳か、チェリビダッケの演奏会に二回行っています。1回目はフェスティバルホール、2回目は大阪厚生年金会館でした。そして、3回目のザ・シンフォニーホールのチケットも買っていて、会場まで行ったら師の体調不良のため休演になっていて、ガッカリすると同時にもう一度演奏を聞くため、ミュンヘンに今すぐにでも飛んで行きたい気持ちになったのを今でも覚えています。
    その彼と縁のある人(彼女は遠慮勝ちに語られるが)が高槻市民ということで、いっぺんにファンになってしまった。(彼女の演奏も聴かないで。でもそれが運命的出会いなんですね。)

    もちろんその後「スタジオ73」で開かれる定期演奏会に行き、奏でられるピアノの素晴らしさの虜になってしまった。そして、今年春の演奏会の前に「たま絵」でお会いした時に、 厚かましく「ご自宅のスタジオで、練習されている姿を見学できませんか」と持ちかけた。  これには布石があって、『吟醸酒蔵みゅーじあむ』閉館の時に、DIATONE DS-90Cという片側75sのスピーカーを貰っていただいており、「いい音が鳴っていますので、一度聴きに来てください」とお誘いがあったからです。
    快諾してもらって数名で、目の鼻の先で高瀬さんの生演奏を聴かせていただいて(実は我々が初めて)、益々高瀬さんのハートに魅せられ、遂に、今回のリハーサル(プローベ)付コンサートを提案することになっていったのです。

    事務局として微力ですが頑張りますのでよろしくお願いします。


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  2. 高瀬さんとわたしA  調律師:稲本 義信

    1986年9月15日、あのジャズ・ピアニスト、山下洋輔氏が高槻で初コンサートされた時が、私のスタジオ73での初仕事でした。 その後、たくさんの、すばらしいピアニストとお会いすることができました。宮沢明子さん、中野慶理さん、加古隆さん、佐藤允彦さん、etc・・・
    その中に、高瀬佳子さんがいらっしゃいます。初めて高瀬さんにお会いした時のGROTRIAN PIANOは、老朽化が激しく(現在のピアノは3台目)、たいへん調整・調律がむずかしくなっていました。しかし、高瀬さんは、手探りで宝物をさがすかのように、いい音を見つけながら弾かれるのを目の当たりにし、驚きと同時にあらためて仕事に対して襟を正させていただいた事を、昨日のように憶えています。

    私は、ピアノ演奏会を、よく料理に例えます。調律師は決して料理人ではありません。料理人はピアニストなのです。調律師は、ピアノという食材を最高の状態に保つことが仕事です。
    そして、照明、大道具、音響の職人の人たちが、料理人の厨房をさらに盛り上げます。そうして出来た料理(演奏)を、聴衆が賞味(聴き入る)し、拍手を贈ります。
    「高瀬佳子を聴く会」の皆さんも、まさに厨房のスタッフ(もちろん、聴衆でもあります)ではないでしょうか? 共に、高瀬さんを応援することで、さらにすばらしい料理をつくっていただけることでしょう。

      ここで、皆さんに、”ここだけの話”があります。10月20日・22日のリサイタルで高瀬さんから初めてお話があると思いますが、会員の皆さんだけに一足早く・・・・・・
    実は、スタジオ73のGROTRIAN PIANOのハンマー(弦を打つフェルト)をリニューアルしました。オーナーの川中様のご理解で、最高のハンマーをドイツから送ってもらい、1年がかりで先日完成しました。  この、最高の食材のグレードアップを皆さんに感じていただく為、現在、高瀬さんに弾きこんでいただいています。私も、スタッフもがんばりますので、ぜひともご賞味あれ!


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  3. 高瀬さんとわたしB  アート・デ・アート:杉田 由紀子

    高瀬さんとのご縁は、現在、私の仕事の一つであるギャラリーで展覧会をしていただいている銅版画家、平野はるひさんと一緒に数年前、高瀬さんのピアノ演奏会に行った時からはじまりました。
    「スタジオ73」での演奏会は、ご存知のように至近距離でピアノの音が聞ける「聴」と、演奏される高瀬さんの表情を見ることができる「視」、おまけに高瀬さん自身から作曲家のエピソードを聞くことができるという三つの楽しみがあり、とても楽しい演奏会でした。
     終演後、高瀬さん・十河さんご夫婦と数人の方での食事会に参加させていただき、緊張した仕事を終えられた直後なのに、おっとりとした雰囲気で歓談される佳子さんに接し、やさしくてとても魅力的な方だと感じました。そして、そのそばにはいつも何気ない陽一さんのサポートが見え隠れしているのも印象的でした。
    その後何度かお会いしているうちに、高瀬さん・平野さん・私で「こんなこともあった!」「あんなこともあった!」など、信じられないようなズッコケ経験を話す機会があり、共通の性格があるのを発見しました。それ以後、三人で「ズッコケトリオ」という名称をつけて、たまに昼食を一緒にさせていただいています。 こうしたおっとりした高瀬さんを知るほどに、対面には音に対する徹底的な厳しさや、自分との戦いがあるということも、何度かのお話の中で垣間見させていただきました。
     ピアノから出る音、演奏者の演奏での音(キーをたたく)、マイクや音響機器を通しての音、演奏者は決して演奏中の音を観客席から聴くことは出来ません。自分の理想とする音を如何に観客に伝えるかというテーマは、演奏会にかかわるすべての人のテーマかもしれません。
    私がギャラリーで対面する作家の中には、作品を描き終え展覧が始まった瞬間に、作品は過去のものとなり「次こそは自分の納得できる作品を描こう」と決心している人がたくさんいます。毎回その気持ちがあって、次の作品への情熱が湧き上がるのだと思います。
    一つのことに追及することはどの世界でも同じことだなあと、私自身高瀬さんから勉強させていただくことがたくさんあります。
    これからも、ステキなコンサートに参加させていただくことを楽しみにしています。

    アート・デ・アート(自然派サロン エムズ内)紹介ページへ


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  4. 高瀬さんとわたしC  ぷち・ばんさん:小西 雅子

    一度目のぷち・ばんさんがオープンした1999年、十河・高瀬さん夫妻がぷちばんのランチを食べにちょくちょく来店くださる様になり、それからファミリーなお付き合いが始まりました。
    いつも晩餐に来ていただくと、食前酒のワインを三人で飲みながら、芸術や音楽の話しをしてほのぼのと楽しい時間を過ごす時、私の心はhappyにしてくれるお二人です。
    スタジオ73のDMをぷちばんでお知らせし、高瀬ファンがどんどん増え、彼女の素直なお心が高槻の女性に響いていったのです。
    お二人のお友達でアーティストの田中直子さん・平野はるひさんには、ぷちばんギャラリーを飾っていただき、友達の輪が広がりました。
    美術と音楽をテーマに、皆で飲んだり騒いだり、十河・高瀬夫妻のパワーで、ぷちばんも賑わっていきました。この場を借りて「ありがとうございます」とお礼申し上げます。
    また、十河さんのお母様にもギャラリーをお願いした事もありまして、お話しを通じて本当に素晴らしいお人柄が伝わってきて、私の敬愛する大好きな人物のお一人です。暖かな家族に包まれた高瀬さんの人物像、益々私の中でエレガントに輝いていきました。
    そして2000年の秋、上桂の青山音楽記念館で佳子さんのリサイタルがあり、初めて彼女の演奏を聴きビックリ。 お店で会っていた高瀬さんだけでも惚れ惚れしていたのに、舞台の上の彼女は正に”神”そのもの!!どんな女優よりも美しく、光輝きオーラが溢れていました。演奏された音色からは情景が描き出され、私が今まで音楽を聴いた中では味わったことのない、初めての感覚に出会った嬉しさで一杯でした。
    今でもあの時の高瀬佳子さんの映像が目に焼きついています。その私の感動を理解してくれているかの様に、この度館長(元吟醸酒蔵みゅーじあむオーナーの通称)が旗揚げしてくださって、感謝です。
    「高瀬佳子を聴く会」を是非永遠に続けて、私と同じ思いの方々が一人でも増え、音楽の喜びを知って欲しいと思い願っています。リサイタル楽しみにしています。

    ぷち・ばんさん紹介ページ(GO!GO!テレビ)へ


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    〜 つづく 〜